相手の質問に対してこちらが質問で返すのは失礼な行為ではない。むしろまっとうな態度である。

なぜなら質問とは「俺にお前のものをよこせ」と要求する行為であり、つまり失礼だからである。この場合の「もの」とは、質問への答えのことを指す。そして、先に失礼な行為をしてきた相手に対して探りを入れたり意図を尋ねたりするのは普通の人のまっとうな反応だから、質問に質問で返すのはなにも失礼なことではない。

これは質問の内容とは関係がない。どんな質問だろうと相手に答えを要求したことに変わりはないからだ。ふつう、相手に無償で金銭や物品を要求したら失礼な人だと思われるだろう。質問もほとんどの場合、無償で回答をよこせと主張する行為である。これが失礼ではないとしたら神様もひっくり返るだろう。

だからもしあなたが誰かに質問をするとしたら、文脈やその場の空気、相手との関係性、自分の声色や言葉遣いなどに注意を払うことだ。失礼な人間になりたくなければそうすべきだろう。

もちろんまっとうな人はみんな上記の事を理解している。だから大抵の人は質問をする際にかなり雰囲気や文脈を考えるし、質問後に相手が言い淀んでいたらすぐに撤回するだけの聡明さを備えている。それが普通ということである。

しかし世の中にはこうした「普通」のことが通用しない人がいる。僕は何度もそういう人を相手にしたことがあるし、恥ずかしながら告白をすると、自分でもそういう剛直な質問行為を人にしてしまったことがある。

そういう人を相手にできることは何もないと思う。やっつけてやろうなどとは決して思わない方がいい。我々はおとなしくその場から立ち去ることだけを考えるべきだろう。