2024年の記事
全39件
2024年
僕は自分を徹底的に否定しなければならない
僕は人から嫌われている。どれぐらい嫌われているかというと、長年加えられていなかった家族プラスアルファのメンバーから構成されるLINEのグループチャットに、つい先日はじめて加えられたぐらいには嫌われている。
続きを読むなぜ『ドン・キホーテ』は『後篇』で崩壊してしまったのか
『ドン・キホーテ前篇』はあらゆる物語の中でも最高のものだ。他のすべての物語を置き去りにしてひとり頂点に在る、と言っていいだろう。
続きを読む2025年に読みたいもの
僕が2025年に読みたいものは今のところひとつしか決まっていない。旧約聖書だ。それを真面目に読む予定である。聖書は聖書だけを読んでも意味が分からない箇所が多く、何かしらガイドとなる本を必要とするものだが、とりあえずそ…
続きを読むミッドポイントと倫理観
三幕構成においては物語がミッドポイントを通過すると、主人公の状況が大きく下降する。この仕組みはすでに過去の記事で述べたが、作者の中心にある倫理観が、主人公が楽な道を行くのを赦さないということによって起こる。
続きを読む僕はどのように小説を書くべきなのか
僕はいわゆるアマチュア作家だ。プロになることを目指している。もしプロになったらおそらく出版社から売れる作品を書くことを求められるだろう。
続きを読む物語の作り方に決定的なものが存在しないのはなぜか
世の中には数多くの「物語の作り方」が存在している。本屋や本の通販サイトにいけばそういう本がたくさん並んでいるものだ。しかしそれらの内容は似たり寄ったりではなく、けっこうバリエーションがある。
続きを読む『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』を読む2
あらためて村上春樹の『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』を解説する。この小説は読者がすでにヘミングウェイの『日はまた昇る』と『武器よさらば』を読み終えていることを想定している。
続きを読む三幕構成で小説を読み解く
三幕構成という物語の見方について書かれた記事がWikipediaにある。これはなかなかよくできた記事なので、僕は何度か読んでみた。
続きを読む「見るなの禁」を考える
「見るなの禁」とは何なのか。本稿ではその正体について考えてみようと思う。ここで言う「見るなの禁」とは、日本神話において、イザナギが黄泉の国で変り果てた妻の姿を目撃してしまう話や、トヨタマビメが出産時に鰐の姿を取ったと…
続きを読む『灯台へ』を読む
ヴァージニア・ウルフの『灯台へ』を鴻巣友季子の訳で読んだ。それについて書く。本作の中心にいるのはラムジー夫人である。彼女は愛の化身として、すべての登場人物を心理的に包み込んでいる。
続きを読む『星への旅』を読む
吉村昭の『星への旅』を読んだ。それについて書く。文体はやや硬いが、平易で簡潔である。一読してはっきりと意味が取れる箇所ばかりであり、物語も単純に進むため、難しいところはなにもないだろう。
続きを読む面白い小説を書こうと思わない
前回の記事の続きである。僕はここ三年半ほど小説を書いている。その中で、面白い小説だけは絶対に書かないようにしてきた。僕は「面白さ」の成分を自分の小説の中から徹底的に追い出そうと努めてきたのである。
続きを読む『失われたものたちの本』を読む
ジョン・コナリーの『失われたものたちの本』という小説を読んだ。面白かった。僕はかなり感動させられた。だからそれについて書く。
続きを読む物を考えるということについて考える
今日は物を考えるということについて考える。もしもある人が一切走らないままの日々を長いあいだ送れば、普通は彼・彼女の足の筋力は落ちていくものだ。
続きを読む得意分野と不得意分野について
次の引用はスティーブン・キングの『IT』の序盤で、主人公ビル・デンブロウが猛烈な勢いで自転車を漕いでいる場面である。ビルは吃音の少年だ。
続きを読む小説の文体を考える
昔は僕にも個性的な文体を楽しんでいた時期があった。具体的には小説の『失われた時を求めて』や『百年の孤独』、『冷血』や『ロング・グッドバイ』といった作品群を読んで楽しんでいた。
続きを読む愚者になりたい
僕は愚者になりたい。でも実際に愚者になるのは危険だ。なった途端に周囲の人から殺されかねないと思う。それほど、日本社会においては馬鹿なことをするというのは恐ろしい危険を冒すことなのだ。
続きを読む愚者を補完する
前回の記事からの続きである。愚者は狂っている。彼は明らかな嘘を信じているので、そのために狂っていると捉えられる。では、この場合の「狂う」とはいかなる意味だろうか。
続きを読む幽霊はいない
多くの人が『カラマーゾフの兄弟』がこれほどヒットし、読んだ人に絶大な感動を与えることについて、特に理由を考えない。それは『カラマーゾフの兄弟』がすごいからだ、と考える。
続きを読む人の話を聞く
前回の記事の続きである。今書くべき小説は、自分を語った作品ではない。人々はそういうものにはもううんざりしている。人の話など聞きたくないと思っている。
続きを読む小説を読みたくない
ある日、通勤に使っている駅の中に本屋ができたので、僕はその中に立ち寄ってみた。すると僕はすぐにその異様な雰囲気に気圧されて退場せざるを得なくなった。
続きを読む愚者の系譜
人類が誕生してから数百万年が経過した。そのあいだ、様々な人が生まれては死んでいった。その中でもっとも人類に貢献した人物は、僕の考えではたった一人に明確に定めることができる。
続きを読む『ドン・キホーテ後篇』を読む
『ドン・キホーテ』は『前篇』が主たる部分である。『後篇』は単なるおまけに過ぎず、読まなくても問題ない。むしろ読まない方がいいかもしれない。
続きを読む『ドン・キホーテ前篇』を読む2
『前篇』の序盤にはそのエッセンスが詰まっている。虐待されている羊飼いの少年をドン・キホーテが助ける話だ。弱者である少年をドン・キホーテが助ける。
続きを読む『ドン・キホーテ前篇』を読む
『ドン・キホーテ前篇』の再読を完了させたので、それについて書く。『ドン・キホーテ』を読む上で注意すべきなのは、前篇と後篇の差異である。
続きを読む過去と未来を究める
今日は時間について書く。僕は過去を喝破したい。過去とはなにかを把握して、それを自分の文学に活かしたいと思っている。それには次の二つを摂取することだと思っている。
続きを読む予言と実現の技法
予言は非常に効果的な文学的技法である。シェイクスピアの『マクベス』において、ガルシア・マルケスの『百年の孤独』において、あるいは映画の『タイタニック』において予言は効果的に使われる。
続きを読むカフカ的状況を解決する
カフカ的状況、というものがある。カフカ作の小説「変身」や「城」に出てくる、主人公が不可思議に行き詰まりを体験している状況だ。
続きを読む生きていることに意味はない
これからの人類は「生きていることに意味はない」という真実とどう向き合っていけばいいか、その態度を問われることになるだろう。
続きを読む『僕の名はポイチョフ』の構想
僕は『カラマーゾフの兄弟』を敵視している。憎んでいると言っても過言ではないだろう。ドストエフスキーが現代に甦ったら、目の前までいって顔面に右ストレートをぶちこんでやらないと気が済まない。
続きを読むいまの僕の生き甲斐
僕は死に瀕している。体は健康なのだが、心が死にそうなのだ。仕事はつまらなく、異性にはモテない。友人はまったくおらず、現実でもネットでも話し相手すらいない。
続きを読む心という機械と小説の関係性
今日はより良い小説を書くために我々はどうするべきかという話をしたい。僕の考えでは、人間の心は機械である。小説は人間の頭の上で実行することが可能なプログラムだ。
続きを読むいま魅力のあるコンテンツは何か
いま世間で流行っている一番魅力のあるコンテンツは、ライブ配信と炎上だ。ここで言う炎上とは、たとえば2023年の1月に起きたスシローのぺろぺろテロ、およびそれに集中した批判のことを指している。
続きを読む消えゆくものたち
僕はかつてライトノベルの富士見ファンタジア文庫が好きだった。そこに並んだ「卵王子カイルロッドの苦難」や「魔術士オーフェンはぐれ旅」や「必殺お捜し人」を夢中で読んだものだ。
続きを読む影と鏡像6
本稿では心の入れ替えという作用について記す。セルバンテスのメソッドは典型的な入れ替えの例である。セルバンテスは人間の心が意識と無意識の二層に分かれていることを喝破し、かつそれぞれの層が抱えている感情を入れ替える方法を発明した。
続きを読む『心は孤独な狩人』を読む
村上春樹の訳でカーソン・マッカラーズの『心は孤独な狩人』を読んだ。とてもいい小説だった。それについて書く。本作の中心人物は聾唖のシンガーである。
続きを読む見るなの禁とエディプス・コンプレックスの共通点
最近、夏目漱石の『三四郎』を序盤だけ読んだ。そこで僕はどうにも驚かされた。まさに冒頭がエディプス・コンプレックスの話型だったからだ。
続きを読む善意とは何であるか
人は何をするにしても他者を害しうる存在である。道を歩くことひとつをとってもそうだ。他者の前に立てばとうぜん相手は通行できずに迷惑するだろう。
続きを読む『オイディプス王』を読む
福田恒存の訳で『オイディプス王』を二度読んだ。それで思ったことを書く。『オイディプス王』は数で言えば素数である。つまり分解というものができない。
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