記事一覧 9ページ目
2023年
嘘と疲労、そこからの回復ということ
嘘は文学において避けられないテーマである。小説は基本、嘘を書く。普通は嘘だけでほとんどを構築する。小説はそうした砂上の楼閣、雲のようなあやふやなものであるにも関わらず、読んだ人の心を動かし、確実に新しい何かを与える。
続きを読む『天人五衰』の結末について
世の中には三島由紀夫の小説『天人五衰』のラストが理解できない人がいる。だから僕がそれをここで解説する。まず、門跡の聡子が嘘をついていたり、記憶を忘れていたりすると思ってる読者がいるが、これはまったくの誤解である。
続きを読む『日はまた昇る』を読む3
前回の記事で重要なことはすべて説明したので、ここでは細かい所を述べる。コーンはドン・キホーテ的な人物である。この小説の書き出しはコーンの人物描写となっているが、そこではいかにも『ドン・キホーテ』的な表現がなされている。
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2022年
『カラマーゾフの兄弟』に反論する
『カラマーゾフの兄弟』は偉大な作品だ。でもその主張は間違いである。あるいは不完全な部分があると僕は考える。ドストエフスキーは引き裂かれが間違った状態であると捉えた。
続きを読む僕にとっての最大のテーマ
僕にとっての最大の文学的なテーマは死だ。それに興味がある。ふりかえってみると僕の心に残っている小説はどれも死を中心に据えていた。
続きを読む村野四郎の詩をよむ
我々のこころの中にはじつにさまざまな記憶が散らばっている。嬉しかったことや悲しかったことだけでなく、つまらぬことまで脳は憶えている。
続きを読む『ドライブ・マイ・カー』を読む
村上春樹の『女のいない男たち』の全体については、すでに以前の記事で説明した。本稿では、最初の短編『ドライブ・マイ・カー』の一部分をとりあげて説明する。
続きを読む『カラマーゾフの兄弟』を読む
ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』について書く。訳は、光文社古典新訳文庫の亀山郁夫訳を用いる。どんな物語にも、これが理解できていれば重要なことはあらかた分かったと言えるような構造の核心が存在するものだ。
続きを読む僕の文学に対する姿勢
僕は小説を読むことがあまり好きじゃないらしい。以前からなんとなく自覚してはいたが、じつのところ小説が苦手なのだ。字ばかりで絵がない本なんて気が滅入る。
続きを読む名前を名乗るのはむずかしい
先日驚くべき出来事を目撃した。僕の属しているDiscordサーバーで、ハンドルネームが「匿名」という文字列の人が「発表用のテキスト・チャンネルに自分の書いた小説を置いたので、誰か見て添削してほしい」と言い出したのだ。
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